この日曜日と金曜日で、
秋の昇段級審査が終わりました。
審査には、
これと、これと、
これができることが必要ですよ。
という項目が決まっています。
それが「出来る」ようになってから
受けることになるのですが…
出来なくても受けちゃう人もいるんですよね。
もちろん、落ちます。
話を聴くとか、説明を理解するというのは、
空手の技術うんぬんの前に、
必要なことですね。
毎回のことですが、
合格に遥かに近い不合格や、
技術的には不合格だけれど、
このタイミングで昇級しないと
大会の出場権が無くなってしまう、
学年考慮の合格など、
様々なパターンの中で、
合否判断をしました。
いつものとおり、
先生からのコメント付きで
明日から審査結果をお渡ししていきます。
私が茶帯受審のとき、
週5で休まず稽古にも通っていたし、
大会で旗を1本も譲らず優勝したし、
受かると思っていたときに
受からなかったことがありました。
組手に向き合えなかったことが
大きかったと思います。
人と対戦することが恐くて、
技が出せない自分にも焦って、
吐きながら出稽古に通って、
泣きながらサンドバッグを蹴って、
なんでこんなことやってるんだろう。
そう思いながら辞められない。
その時、私は40歳手前です。
ここまで頑張っても、
合格を貰えない。
どれだけ追い込まれるんだろうと
途方に暮れて、
3日間食事もできずに放心状態でした。
今まで無かった色んな感情が
至るところから噴出してきて、
初めて稽古を休会しました。
休会中も、辛いだけの日々。
離れてみて、
やっぱり私には空手が必要。
そういう気持ちに気付いたときに、
迷いがなくなりました。
あれが無かったら、
きっともっと気楽に
茶帯を締めていたと思います。
いい歳して恥ずかしいとさえ、
思っていたかもしれません。
茶帯がとっても重かったから、
黒帯の重さも理解が出来ました。
軽い帯なんて要らないな。
「帯の重さを背負うのは自分」
師匠が仰ってたのは、こういうことか。
理屈じゃなくて、そういうことかと、
ただ理解ができました。
練習生のみなさん、
帯の一本、一本に、
心魂を込めてください。
黒帯になれば、ずっと黒帯です。
色が変わっていくのは、今のうちだけ。
その帯、そのときの自分を大事にして、
思い残すことがないように、
魂を込めて、
その帯に感謝をして、
稽古を積み重ねて、
そして、次の審査に臨んでください。
帯は貰うものではないんです。
わかるかなぁ…
本気の人にだけは分かるかな。
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